『ペース判断の検証』
■ 予想時点の想定: 5番ギャラボーグの強気な競馬により、全体的にペースが流れる持久力戦(消耗戦)。
■ 実際のハロンタイム: 12.4 - 10.5 - 10.8 - 11.6 - 12.0 - 12.0 - 11.4 - 11.9
■ 実際の前半800m: 12.4 + 10.5 + 10.8 + 11.6 = 45.3秒
■ 評価: 前半800mが45.3秒というタイムは、2歳牝馬のGⅠとしては極めて速い「激流」であり、予想した以上に厳しい消耗戦となりました。この点で、先行勢が総崩れする展開の予測は正しかったと言えます。
■ 展開・脚質予測と結果の適合性:
ペースが激化した結果、「先行・差し(持続力型)」が有利という予想は方向性としては正しかったですが、実際には先行集団の壊滅度が高く、
「中団のインで脚を溜めた差し馬」が最も恵まれる展開となりました。
勝利した9番スターアニスは、3コーナーで前から数えて8番手付近のインコースという、
激流に巻き込まれない絶好の「台風の目」ポジションを確保し、予想の有利脚質をさらに細分化した最適解を見つけました。
『本命アランカール(5着)の致命的な位置取りミス』
本命とした4番アランカールは、予想では「3-4番手」の先行自在を想定しましたが、実際は3コーナーで
最後方(18番手)という、物理的に届きようのない位置取りとなりました。
敗因は、スタートの出遅れを挽回しようと、3〜4コーナーで
大外を回して急激に9番手まで押し上げるという無理なリカバリーを図った点に尽きます。激流の中、コーナーワークで直線の余力となる脚を使い切ってしまい、能力を出し切る前にガス欠となりました。
これは、能力の絶対値は最上位でも、
GⅠの激流における「位置取りの失敗」は能力差を凌駕するという因果関係を明確に示しています。